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2024/03/31 00:14


ホメンコさんの話を始める前に、まずはペトリキフカ塗りについて簡単に紹介しましょう。


「ペトリキフカ塗りは、ウクライナ・ドニプロのペトリキフカ村発の色彩豊かで繊細なウクライナの伝統的描画法であり、2013年にはユネスコ無形文化遺産にも認定されています。


この技法は、ウクライナの豊かな自然を象徴する草花、動物、そして人々の姿を生き生きと描き出すことで知られています。


作品はウクライナの幸せや豊穣の象徴とされる種類の自然の樹木から制作され、木製品に様々な想いを込めたペトリキフカ塗りが施されます。その起源は古く、家の壁や日用品を飾るために用いられてきましたが、その技術と美しさは時を経てもなお、多くの人々を魅了し続けています。」


☑︎ホメンコ・ヴァレンティナ・ペトリヴナについて


ウクライナ・ドニプロ・ペトリキフカ村出身、1954年12月4日生まれ。

ホメンコ・ヴァレンティナ・ペトリヴナは、ウクライナ全土のペトリキフカ作家・愛好家の間で伝統的なペトリキフカ塗りの名手として広く知られています。


彼女は、この美しいウクライナの装飾的な芸術形式を、国内外で高く評価されている作品に昇華させています。


ホメンコさんは、伝統的な芸術家の家族に生まれ、ペトリキフカ児童美術学校を卒業後、1971年から「ドルジバ」工場でペトリキフカ塗りのアーティストとしてのキャリアをスタートしました。


彼女の作品は、ウクライナ国内のみならず、国外の展覧会にも出品され、特に「ペトリキフカ – ウクライナの真珠」や「ペトリキフカ塗り – ウクライナの装飾的-紋様画」といった展示会では、彼女の技術の細やかさと美しさが際立っています。


2013年と2014年には、キーウで「年間最優秀作品」として表彰され、彼女の芸術性は高く評価されました。


さらに、彼女は2015年に、ドイツのベルリンで開催された「ウクライナ独立記念日」の祝賀行事にウクライナを代表して参加し、同年、娘のヴィクトリア・ティモシェンコさんと共に、ペトリキフカ塗りで装飾された「ペトリキフカの最も長い紙のリボン」のギネス記録を樹立しました(長さ210メートル40センチメートル)。


この記録は、彼女の芸術性だけでなく、ペトリキフカ塗りを通じた文化的遺産の継承と発展への貢献を示すものです。


ホメンコ・ヴァレンティナ・ペトリヴナは、ペトリキフカのマスターとして、その生涯を通じてこの伝統的な技法を守り、発展させてきました。

彼女の作品は、ペトリキフカ塗りの魅力とウクライナの豊かな文化的遺産を世界に伝える貴重な宝物です。



      『太陽の鳥』2015

      『母の世話』2015



参照:Wikipedia:https://uk.wikipedia.org/wiki/Хоменко_Валентина_Петрівна


http://lib.knukim.edu.ua/proekti-biblioteki/proekt-skarbi-nacii/petrikivskiy-rozpis/suchasni-maystri-petrikivki/#homenko



彼女の家系は、代々伝統的なペトリキフカ塗りを受け継いだものであり、その様子は彼女の住む家屋にも反映されています。

家を覆う壁は、彼女の母と祖母が描き家の中の家具は、ホメンコさん自身が描いたものです。

以下はUA.Designerスタッフの一名が昨年ペトリキフカ村を訪れた際に撮影したものになります。


最後に、UA.Designerを通じ、ホメンコさんの本格的なペトリキフカ塗りを日本にお届けできることは、私たちにとって大きな喜びです。彼女の作品を通して、ウクライナの豊かな文化遺産と日本との間に新たな文化の架け橋が築かれることを心から願っています。


私たちは、ホメンコさんの才能とペトリキフカ塗りの美しさを世界に広める役割を担えることを誇りに思い、今後もこの貴重な文化交流の機会を大切にしていきます。皆様には、この素晴らしい芸術を通じて、ウクライナの文化とその温かさを感じ取っていただけることを心より願っております。


ホメンコさんの家の外装(2023年11月7日撮影 by UA.Designer)

クローゼット(同日)

扉(同日)キャリーケース(同日)モンステラとペトリキフカ(同日)キッチン(同日)