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2025/06/01 17:09


ウクライナの伝統的な装飾品を、日常に

近年、ウクライナの伝統的な装飾品を日常のファッションに取り入れるスタイルが、世代を問わず人気を集めています。

シンプルな装いにひとつ加えるだけで、温かみや華やかさがプラスされ、独自の個性を演出できます。

今回は、ウクライナで古くから親しまれている代表的な装飾品を6つご紹介します。


1. ナミスト(Намисто)

幸運や健康をもたらすとされる樹木から作られた、木製またはビーズのネックレス。多くはウクライナ西部カルパティア山脈由来の固有種シナノキ属もしくはブナの木から作られる。

真っ赤で温かみのある見た目が特徴で、伝統衣装「ヴィシヴァンカ」だけでなく、カジュアルな服装にもよく合います。稀にガラスビーズのものもナミストと呼ぶ。


2. コラリー(Коралі)


貴石を使った装飾品で、豊かな色彩と繊細な輝きが魅力。名前は「サンゴ(コーラル)」に由来し、特別な日のおしゃれにはもちろん、普段のコーデのアクセントにもぴったり。


3. ゲルダン(Гердан)


硝子細工のビーズで作られたループ状ネックレス。手作業で複雑な模様を織り上げる芸術品。装飾方法は、首からそのまま掛けるだけ。

カラフルで美しいデザインは目を引き、装いを一気に華やかにしてくれます。丈夫で些細なことは気にせず、身につけやすい。

リヴィウ地方では「カルパティア山脈の伝統的な女性の装飾品」として、国家の無形文化遺産にも登録されています。


4. クリジ(Кризи)または セリャンカ(Серлянка)

クリザ・シリャンカ。肩から胸元にかけて飾る、ビーズの装飾アイテム。硝子細工の最高級ビーズネックレス。

製作には膨大な時間と、慣れた職人の技術が必須。

特徴的な形と繊細なデザインが魅力で、シンプルな服と合わせることで、個性的なアクセントになります。


5. セレジュキ(Сережки)


ウクライナでは、女の子が幼い頃(2歳頃)からイヤリングを身に着け始めます。

素材は銅、銀、金など様々で、家庭の経済状況により選ばれます。

伝統的なスタイルから現代的なデザインまで、幅広いバリエーションがあります。


6. ドゥカティ(Дукати)

硬貨を通したネックレス。

カラフルなウール糸に本物の金貨や銀貨、ビーズやサンゴ、時には銀のクロスを通して作られます。

美しさとともに、財産や家族の歴史を象徴するアイテムでもあります。

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【記事作成者】

高見翔希(28)

兵庫県出身、長崎市在住。長崎大学経済学部卒。

大学をきっかけに長崎に移住。2018年から旧ソ連諸国を中心に観光業・貿易業を営んだ。

2022年から長崎県要請によりロシア語・ウクライナ語通訳ボランティアに登録し、公的機関の手続きや日本人との交流の機会をサポートするなどの活動を行った。

県内への避難民のウクライナ本来の魅力を日本人に知ってほしいという想いに応え、キャリアを活かしたウクライナ伝統工芸品を直輸入するなどの活動を共に行い、現在に至る。

現在では文化普及活動とあわせ、人間国宝を含む50名以上のウクライナ職人へ職業支援中。

UA.Designer 創業者、(株)UA.Designer Japan 代表取締役